この手を離さない
その後、私達はほとんど口をきかず、夕飯も食べずに家路に着いた。



「あれ?私の家電気消えてる。誰もいないのかな?」



「まあ、俺の家があんなに騒がしいんだから4人ともあっちにいるんだろ。奈美も寄って行けよ」



「えっ、私はいいよ。今日は疲れたからもう寝るし」



そりゃ、本当は光輝の家に行きたいよ。



でも、さっき喧嘩したばっかりだし、光輝の家に上がること自体が久々だから緊張してしまう。



「俺1人であいつ等を押さえるのは無理だからおまえも来いよ」




光輝は私の手をつかんで家の中へ引っ張っていった。



こいつは何の気なしにやっているんだろうけど、私の心臓の鼓動は一気に3倍速だ。



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