この手を離さない
「もしもし奈美?」
電話の声の主は急きょ理沙に変更されたようだ。
「あっ理沙?よかったよ、なんかカップルの痴話喧嘩が始まったから、電話切ろうとしてたとこなんだよ」
「まあまあ、これでもさっきまで泣きながら待ってたんだから許してやってよ。それにしても、光輝ったらやってくれるよね」
「本当だよ。どこまで心配させるのって感じだよね」
「奈美は明日お見舞いに行くんでしょ?ガツ―ンと言ってやってよ。あんまり無茶するなって。みんなに心配かけるなってさ」
「そうする。みんなもありがとね。みんなのことも言っておくから」
理沙の優しい声に癒されていると突然、
「奈美!これはチャンスだよ!どさくさにまぎれて、光輝に告ちゃえ!」
理沙から携帯を奪ったらしい未央の弾んだ声が響いた。
「うるさい! そんな話なら切るからね!」
未央の返答を待たず、電話を切り鞄の中に放り投げた。
電話の声の主は急きょ理沙に変更されたようだ。
「あっ理沙?よかったよ、なんかカップルの痴話喧嘩が始まったから、電話切ろうとしてたとこなんだよ」
「まあまあ、これでもさっきまで泣きながら待ってたんだから許してやってよ。それにしても、光輝ったらやってくれるよね」
「本当だよ。どこまで心配させるのって感じだよね」
「奈美は明日お見舞いに行くんでしょ?ガツ―ンと言ってやってよ。あんまり無茶するなって。みんなに心配かけるなってさ」
「そうする。みんなもありがとね。みんなのことも言っておくから」
理沙の優しい声に癒されていると突然、
「奈美!これはチャンスだよ!どさくさにまぎれて、光輝に告ちゃえ!」
理沙から携帯を奪ったらしい未央の弾んだ声が響いた。
「うるさい! そんな話なら切るからね!」
未央の返答を待たず、電話を切り鞄の中に放り投げた。