この手を離さない
翌日、ドキドキしながら病室に向かった。



張り裂けそうな胸を押さえて病室前に立ち、一呼吸おいてドアをノックした。



「光輝ー!また来たよー」



声をかけドアを開けたその時、



「入って来るな!!」



光輝の罵声と共に何かがドアに投げつけられた。


余りに驚いたため、煮物が入ったタッパーを床に落としてしまった。



ドアに投げつけられたのは、光輝が愛読しているバスケの雑誌だった。



「光輝……?」



雑誌を拾いあげようとすると、



「出てけ!いいから出てけ!」



再び光輝が怒鳴った。


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