この手を離さない
肌が透き通るように白くて、肩までの艶やかな髪が綺麗で、お嬢様みたいな女の子。
小学校の頃から部活三昧、日焼けした肌にショートカットでボーイッシュと言われてきた私とは正反対。
微笑み見つめ合う2人の姿を目の当たりにした私は、自分の心の中に今まで抱いたことがないどす黒い感情が沸き上がって来るのを感じた。
「あの、幼なじみの奈美ちゃんだよね?光輝から聞いてます。私、有香(ゆか)って言います。よろしくね」
有香ちゃんから差し出された、白く華奢な手を折れないように握り、
「こちらこそよろしく。じゃあ、ごゆっくり!光輝またね」
挨拶もそこそこに玄関を飛び出した。
「おばちゃんによろしく!」
声を張り上げる光輝に、
「了解!」
精一杯の笑顔を作り応えた。
小学校の頃から部活三昧、日焼けした肌にショートカットでボーイッシュと言われてきた私とは正反対。
微笑み見つめ合う2人の姿を目の当たりにした私は、自分の心の中に今まで抱いたことがないどす黒い感情が沸き上がって来るのを感じた。
「あの、幼なじみの奈美ちゃんだよね?光輝から聞いてます。私、有香(ゆか)って言います。よろしくね」
有香ちゃんから差し出された、白く華奢な手を折れないように握り、
「こちらこそよろしく。じゃあ、ごゆっくり!光輝またね」
挨拶もそこそこに玄関を飛び出した。
「おばちゃんによろしく!」
声を張り上げる光輝に、
「了解!」
精一杯の笑顔を作り応えた。