この手を離さない
「そうだったんだ。ははっ。本当に鈍感で嫌になるよね……」



「ねえ、奈美。もう一度光輝と話しなよ」



ウーロン茶を飲みながら未央が口を挟む。



コーヒー党にはなれなかったようだ。



「嫌だよ!余計怖くなったじゃん。いいよ、このままうやむやで」



あり得ないとばかりに否定したが、



「でも、昨日のことがあった以上、いつかは聞かなきゃいけないんだよ?だったら早い方がいいんじゃない?」



理沙までもが話し合いを勧めて来る。


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