この手を離さない
「奈美ありがとう。それから、この前は無神経なこと言ってごめん。俺、ニブいからさ。奈美がそんな風に思ってくれてたなんて少しも気づかなかったんだ」




光輝の言葉に黙って頷いた。




覚悟しなきゃ。



光輝の気持ち、泣いたりしないでちゃんと聞かなきゃ。




ごくりと唾を飲みこむ音が響いた。


< 86 / 191 >

この作品をシェア

pagetop