ソルト

「…あ、あのさ」

慌てて和樹を見ると、困り顔で笑いながら呟いた。

「…橘花と気まずいの、すごいやだから、これからも普通に話してもいい?」

「え?…そ、そんな私こそ話したいよ」


「…は~良かった」

安堵と共にいつもの調子が出てきた私は和樹の背中を叩いた。


「“ただの友達”にそんな配慮いりませーん」

「っは…」

「“ただの友達”さん、新学期もよろしくね」

「お前~」

ほっぺをつねられたので、つねりかえして笑った。


やっぱり新学期はきらきらして見える。


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