砂時計
オレは日々闘いながらも、彼女へのメッセージは忘れなかった。

『お疲れ様』
『今日は、どんな日やった?』
『毎日、寒いな』
『早く春が来てほしいな』

なんでもない、短いメッセージ。会話が続く日もあれば、ひと言、ふた言で終わる日もあった。

でも、必ず最後にこのひと言を忘れずに送った。

『愛してる』

そのひと言に彼女はいつも

『うん』

そう応えるだけだった。

でも、オレには痛いくらい伝わってきた。

彼女も、オレを愛してくれている。


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