Life


「てかさ、敬語止めない?タメなんだし。」

「あ、はい。」

「じゃなくて、うん。」

「……うん!」


ルイは嬉しそうに返事をし、また屈託のないあの笑顔を見せてくれた。

それは嬉しいんだけど、ちょっと胸が痛い。


「伶奈ちゃんは高校生だよね?」

「うん。そうだよ。」

「今日は学校休みなの?」


……。
普通、「サボり?」て聞くよね。

やっぱり純粋な子なんだなー、と感心した。


「違うよ。サボり。」

「‥そっか。」

「ルイは行ってんの?学校。」

「最近まで養護学校に通ってたんだけどね…」


話す彼女の声が段々小さくなっていくのを聞き
ああ、何かあったんだな、と確信した。

だから、それ以上は聞かない事にした。




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