シンジツ



「はぁ?なわけないでしょ?
裏切り者が偉そうにしてんなよ!」


「だいたいさぁ、ちょっと可愛いくらいで調子乗ってんな!
裏切ったらこーなることくらい予想できないの?」


「低脳だねー!バカ校通ってんだから仕方ないか」


は?あんたらもでしょ?

そもそも調子乗ってないし、裏切ってないし。



ほんと疲れる。


「この紙書いたのって誰?」


おことたらしを指摘してやろう。



「はぁ?あたしだけど」


名乗り出たのは、調子乗ってんなって言ったケバ子。


「これ、なんて書いてあるの?」


「おとこたらしって書いてあるじゃん!そんなのも読めないの?ほんっとにバカだね」


「ぷっ…これ、どっからどー見ても、『おことたらし』にしか見えないし、読めないでしょ」


そう言うと、ケバ子の顔が赤くなった。


「あんたこそ低脳でしょ」


そう言って私は教室を出た。



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