ココアの甘さ
で?、と言葉を続けた恵介の視線に捉えられる。

「返事、くれないの?」
「私は...」

「あ、お見合いを断ることが出来ないからとかで言うなら止めてくれよ。美華の本当の気持ちを知りたいだけだから。」
「...」

私からお見合いを断る気がないことは恵介も分かってるはず。

言っても良いのだろうか。

恵介に、想いを伝えても良いのだろうか。

そんなことを考えてみても、私はやっぱり、恵介が好きなのだ。


それを伝えないでどうするの。

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