スターチスのように
その時、街で出会った二人の男の子が窓を割って入ってきた。


ドキン…


私は2人に見とれていた。


そして2人は縄を解き私の腕を掴み走り出した。



『痛いですわ…』



『あっ…わりぃ…えと…大丈夫か?』



『おい!!お前…助けてやったのに礼も言わねぇのか?』



『頼んでいませんわ!!』



『なら、さっきの場所に戻す?』


いや…あんなところ戻りたくない…怖い…



そう思うと涙が頬を伝ってきたのがわかる。



ポロ…



『それだけは…やめてください…』



『お前…何泣いてんの?てか、女ってすぐ泣くよな!』



『泣くほどの事じゃないと思うけど…』
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