スターチスのように
『いい加減泣きやめよな?たくっ…』



ギュッ



『ほら、もう泣くな…』



『えっ?なんで抱きしめて…』



『お前が泣くからだろ!!』



『本当は優しいんですね…ありがとうございますわ…』


そう言って微笑んだローズに男の子がときめいたのは誰も知る由はない…



『やっとお礼言ったな…俺は、レオだ…よろしくな!!』



『わたくしはローズでございます。よろしくお願いしとう存じます。』



『お前…貴族か?』



身分がバレたら大変…



『いいえ…違いますわ…』



『そうか。ならいいあいつら貴族は俺たちを人間だと思ってないからな』



『そんなことありませんわ!!』



私は自分でもびっくりするほど強い口調で言い放った。
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