星の街に君と私
ⅰ ちっちゃな演奏会
音が途絶えた。
私の放課後の楽しみである
『ちっちゃな演奏会』
これは、私が勝手に付けた名前。
正確に言うと、部活終わりに音楽室前で誰かが演奏してるピアノに耳を傾けてるだけ。目を伏せると、逆立っていた私の心が撫でられたかのようになめらかに落ち着く。
誰がピアノを操ってるのだろうか。
どんな指が鍵盤をたたいてるのだろうか。
先生かもしれないし、生徒かもしれない。
女かもしれないし、男かもしれない。
でも、そんなのはどうだっていい。演奏者が誰であろうと、私がいつも聞いてる演奏はとにかく、私の波長にぴたりと収まる。
妄想癖があるのか、その日の曲に合わせて演奏者を想像して、演奏会の観客になるのちょっとだけ楽しみだったりする。
自分だけが知ってる、自分のためだけの演奏。
勝手にそう思わせる演奏。それに満足している自分がいるのも確かだ。
私の放課後の楽しみである
『ちっちゃな演奏会』
これは、私が勝手に付けた名前。
正確に言うと、部活終わりに音楽室前で誰かが演奏してるピアノに耳を傾けてるだけ。目を伏せると、逆立っていた私の心が撫でられたかのようになめらかに落ち着く。
誰がピアノを操ってるのだろうか。
どんな指が鍵盤をたたいてるのだろうか。
先生かもしれないし、生徒かもしれない。
女かもしれないし、男かもしれない。
でも、そんなのはどうだっていい。演奏者が誰であろうと、私がいつも聞いてる演奏はとにかく、私の波長にぴたりと収まる。
妄想癖があるのか、その日の曲に合わせて演奏者を想像して、演奏会の観客になるのちょっとだけ楽しみだったりする。
自分だけが知ってる、自分のためだけの演奏。
勝手にそう思わせる演奏。それに満足している自分がいるのも確かだ。
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