星の街に君と私
今日の曲を鼻歌で歌ってみる。

「好きなのかな」

それっぽいセリフを呟いてみた。うん。凄い違和感だ。もうひとりの自分が上から言い聞かせてるような感じ。

「まぁいっか」

綺麗だと言ってこれ以上窓を開けていると風邪をひく。それに明日は朝練の日だ。今日のこともあるし、早くねることにした。いい事があった、今日という日。満足して1日を終われるように、バニラオレを作って飲んでみた。本当に、女子だなとことごとく自覚した私だった。


それから一ヶ月弱、特になにもない日が続いた。

部活をして、演奏会があって、ばれないように帰る。その繰り返し。

でも、私には一つ心残りが。
それは、

ブランケットを返したい。

あのブランケットは、私を包んでくれた、彼の優しさだ。なにもなく、ぽいっと返すのはプライドも許せなかったし、何より彼と話してみたかった。
恋愛に消極?な私は、なかなか直接会うということにたどり着くことが出来ずにいた。
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