佐伯くんの好きなヒト




「今日、泊まってもいいでしょ?」



やけにクリアに聞こえた声。


自分でも顔を強張らせたのがわかった。





幼馴染だから仕方ない。


そう言い聞かせてきた道理も、ここまでくると通用しなくなってきている。



佐伯くんはなんて答えるんだろう。


ドキドキと次に発せられるであろう彼の言葉を待つ。




「は?また?」



けど、それを聞いた瞬間待たなきゃよかったと後悔した。




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