100年分の恋の言葉
「芽衣……」

罰が悪そうな顔をして京介は芽衣を見た。

「ん?」

「あのさ…」

なんだか言いずらそうに京介は口ごもって俯く。


「なによ?」

「ジャ…、やっぱりなんでもねぇ」

途中まで言いかけて京介は、話すのを止めた。

「変なの」


海くんのことについてだよね、京介。
だけど今の芽衣には話せないんだね?


「かったりかった~」

賑やかな声を放って直哉は、伸びをして教室に入って来た。

"おかえり"

"おつかれ"

"アホが帰って来た"

3人が直哉に向かって沢山の言葉を放つ。

「つーか、芽衣。海が呼んでた」

「えっ!?海が!?」

芽衣はすぐさま教室を出ると海のもとへと掛けて行った。



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