100年分の恋の言葉
あたしの家からそれなりに遠い高校は電車に乗って駅からしばらく歩かなければ着かない距離にあった。

「ねぇ幸、スカート短いんじゃない?それと髪明るすぎよ…」

心配しているのか家を出てからお母さんは同じことを何度も言う。

「大丈夫だってば。何回目よ…」

同じセリフにあたしは聞き飽きていた。

間もなく高校が見え始めた。

憧れていた高校生たちがゾロゾロと登校している。

あたしも〇〇高校の仲間入りか。

そう考えるとワクワクと胸を踊らせた。

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