俺様上司は溺愛体質!?
「はぁ……こんな美味しいチョコレートパフェが世の中にはあるんですねぇ……ごちそうさまでした。お腹いっぱいで幸せです」
デザートを終えたあと、うっとりとした表情で空になったグラスを見つめる。
専門的なことはわからないが、すべて食感の違うチョコレートが四段重ねになっているパルフェは最高の味だった。
「そういえば、俺が過去食事をした女で何一つ残さなかったのはお前くらいだな」
「えっ!?」
ちとせとしてはあまりの美味しさに当然の完食だったのだが、もしかしてマナー違反だったのだろうかと、蒼白になる。
「いや、違う。責めてるんじゃない。もちろん、料理人にとって嬉しいのはお前の方だし、俺も嬉しくないわけじゃない」
「そう、なんですか?」
「そりゃあな」
「えっと……小食なんですね、真屋さんの……その、彼女だった人たちって」