俺様上司は溺愛体質!?
ほとんど眠れないまま金曜日を迎えたちとせは、なんとか身支度を整えて出社した。
「おはようございマス」
「おはようショコラ。今日は早いね〜」
第三に入ると、ショコラがゆったりした様子でココアを飲んでいた。
デスクの上は紙やら布やらが積み上がっている。
ずいぶん朝早くから仕事をしているようだ。
「昨日は泊まったデス」
「ええっ!? 連休だったのに来てたの?」
「ハイ、来てマシタ。実はマンションの外壁工事が始まりまシテ、気が散るデス」
「ど、どうやって寝たの?」
「椅子を三つ並べると横になれマス。大丈夫デス」
「いや大丈夫じゃないよそれ。っていうかよく警備員に見つからなかったね」