俺様上司は溺愛体質!?
昨晩ほとんど寝られなかったせいか、急激に眠気が押し寄せてくる。
「私たちだから出来るッテ、他の誰が信じなくテモ、真屋さんが信じてマスヨ」
「そっか……うん」
(そうだね……。)
だんだん自分の声が遠くなる。まぶたが重くてたまらない。
「あれ、ちーちゃん寝ちゃった……?」
「潤サン、ベッドに寝かせてあげてくだサイ」
「オッケー」
ふわりと体が浮いて、それからふわふわした何かに包み込まれる。
(おふとん、気持ちいい……。)
「……ねぇ、ショコラ。真屋さんと十年の付き合いなら、君はなにか知ってるのかな」
声を抑えた潤が、ショコラに問いかける。
(……待って、潤。それ、私が知りたいことかもしれない……。)