俺様上司は溺愛体質!?

 昨晩ほとんど寝られなかったせいか、急激に眠気が押し寄せてくる。

「私たちだから出来るッテ、他の誰が信じなくテモ、真屋さんが信じてマスヨ」
「そっか……うん」

(そうだね……。)

 だんだん自分の声が遠くなる。まぶたが重くてたまらない。

「あれ、ちーちゃん寝ちゃった……?」
「潤サン、ベッドに寝かせてあげてくだサイ」
「オッケー」

 ふわりと体が浮いて、それからふわふわした何かに包み込まれる。

(おふとん、気持ちいい……。)

「……ねぇ、ショコラ。真屋さんと十年の付き合いなら、君はなにか知ってるのかな」

 声を抑えた潤が、ショコラに問いかける。

(……待って、潤。それ、私が知りたいことかもしれない……。)


< 187 / 275 >

この作品をシェア

pagetop