俺様上司は溺愛体質!?

「あなたが真屋さんをまだ好きなら、好きでいる権利があります。その思いは誰にも消すことはできません。だけどもう真屋さんを馬鹿にしないで下さい」
「……馬鹿に、してる?」
「そうですよ。真屋さんだから付き合ってあげてるだけで、普通ならソッコー無視です。あなたのしていることは子供のような嫌がらせです」
「まぁ……ビックリだわ」

 冗談でもなんでもなく瀧川は驚いたようだ。

 ソファからすっと立ち上がると、辺りをうろうろと歩いて、それからちとせの顔を覗き込んできた。

「だから織り機を時臣に渡せって言いたいの?」
「はい」
「確かに織り機という手土産があるなら、時臣はあなたを好きになるかもしれないわね。そんなのズルいわ」


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