俺様上司は溺愛体質!?

「営業事務から企画の方に行くって、大変だったろ?」
「そうですね。驚くばっかりで……阿部くんとかショコラとか。あ、途中ショコラと同居してたんですよ」
「ええっ、ほんと? いや、確かに二人いつも一緒にいるなーとは思ってたけど」


 一週間の予定だったショコラとの同居生活は、なぜかずるずると伸びて倍の二週間になっていた。

 ちとせとしては、そんな長い間赤の他人と共同生活を送れるものかと思っていたのだが、案外お姉さんなショコラがちとせに合わせてくれた結果、仕事で行き詰まったときは、むしろ助けられてばかりだった。


「ショコラさん、ジュリエットブラシリーズの人だよね」
「あ、すごい。ご存知なんですね。私本人から聞くまで知らなかったです」
「まぁ、やっぱり過去の大ヒット商品が生まれたキッカケって気になるし……もちろんショコラさんもすごいけど、真屋さんはまた格別だよね。なんていうか、敵わないっていうか……いやでもこのまま負けるのはイヤだって言うかさ」
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