俺様上司は溺愛体質!?
全面降伏の恋
そして伊東と約束をした日曜日。
スキニーデニムとゆったりしたサマーニットにサンダルを合わせたちとせは、待ち合わせ場所の駅の改札で、伊東を待っていた。
(こうやってみてると、やっぱり夏でもストッキング履いてる人って結構いるんだ。やっぱり通気性の面から考えても夏こそガーターベルトを最高にオススメしやすい時期だけど……。なにか出来ないかなぁ……。明日みんなに話してみようかな。)
目の前を行き交う若い女の子たちの足を見ながら、あれこれと考えていると、
「萩原さん遅れてごめん!!」
デニムにカジュアルなカットソー姿の伊東がちとせに駆け寄ってきた。
全力疾走してきたのか、少し汗ばんでいる伊東は「本当に遅れてごめん!」と頭をさげる。
確かに時計を見てみれば、約束の時間から二十分ほど遅れていた。