俺様上司は溺愛体質!?

「そ、それって」

 だが瞬時にちとせの頭は回転した。
 同じ過ちは侵してはならない!

「えっとじゃあその前に下着買いに行かせてください!」

 だが真屋時臣はそれを一刀両断。

「いらん」
「そんなぁ!」
「うるさいな。こっちはもう我慢の限界なんだ。いい加減抱かせろよ」

 いつから彼が我慢をしていたというのだ。信じられないちとせである。

 だが真屋時臣はつかんでいたちとせの腕から手を外し、
「いや、違うな……すまん」
 その手を持ち直し、手の甲にキスをした。

 姫に思いを告げる王子のように、うやうやしく。


「萩原ちとせ。全面降伏だ。強くて優しいお前が好きだ。心底惚れたよ。だから誰にも取られたくない」



 その瞬間、ちとせの目から大粒の涙が溢れる。



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