俺様上司は溺愛体質!?

「どうした」
「いきなり名前呼ぶから、ずるい……」
「ずるくない。今、お前の名前は俺だけものだ。ちとせ……」


 頬を傾け、囁きながら顔を近づけると、
「いき、とまりそう……」
 ちとせは観念したように目を閉じた。


 戯れのように何度も唇の上だけで繰り返されるキス。
 舌先で唇の表面をなぞると、ちとせはぶるっと体を震わせた。

「おい。こんな子供みたいなキスで、お前死にそうになってないか」
「な、なって、ます……ほんと、死にそうです……」
「もう少し頑張れよ」

 だがそんなちとせが可愛くて、おもわず笑ってしまう真屋である。

「そ、そういわれ、まして、も……ん……」

 結局、ちとせのささやかな文句も真屋の唇に封じ込まれてしまう。



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