俺様上司は溺愛体質!?

「ちとせ」


 手の甲にキスをして、真屋は自分の着ていたシャツを脱ぎすてる。

 そしてちとせの手を取ると、シーツで隠したままの彼女の上半身を起こして、己の裸の胸の上に彼女の手を導いた。


「真屋さん……すごいドキドキしてる……?」

 純粋な驚きで目を丸くするちとせの頰に、真屋はキスをする。


「好きで、苦しいんだ……だからお前だけじゃない」


 その一瞬、ちとせが泣きそうに眉をしかめた。

 泣かないようにと唇を引き結ぶちとせが愛おしくて、真屋はそのこわばった唇にキスをする。


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