俺様上司は溺愛体質!?
〈夢の中でも〉
意識して息を詰めなければ泣いてしまうと思った。
ちとせの再奥まで体を埋めた後、彼女が震え、伏せたまつ毛の端から涙がこぼれ落ちるのを見て、真屋はなんとも言えない幸福感に包まれた。
「ちとせ……」
腰を強く押し付けながら、汗に濡れた前髪の生え際に唇を寄せると、ちとせが目を開け、うっとりとした目で見つめ返してくる。
「辛いか?」
「いえ……嬉しいです……」
「あのな……無理に笑うなよ……」
また、慈しむように口づけると、ちとせの手が真屋の鎖骨の上を内側から外側に向けて官能的に滑っていく。