俺様上司は溺愛体質!?

「無理じゃないです……その、初めて、こんなに……幸せで……嬉しい……」
「おい……」

(こいつにはこういうところがあるから困る。)

「一応我慢してるんだから、あんまり煽るな」
「我慢?」
「ああ。我慢、だ」

 クスリと笑うと、ちとせも淡く笑う。

「やだ……我慢しないで……」

 ちとせの手が、今度は真屋の鎖骨から首筋へと移動し、優しく撫でる。
 そして真屋の頭を両手で引き寄せる。

「好きにして……私、大丈夫、だから」

 熱っぽい吐息が首に触れた。

 甘い誘惑にぞくりと震える。

「お前な……」

 自分でも興奮で声がかすれているのがわかった。



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