俺様上司は溺愛体質!?
「それにしてもビックリするほど離れ小島だね〜」
潤はあははと笑いながら四つあるデスクの一つにダンボールを置き、ブラインドを全開にして窓に顔を寄せた。
確かに彼の言う通り、フロア自体がほぼ貸切状態のようだ。わざわざ会議室を借りてまでの会議は昨今少なくなっているせいかもしれない。
「やっぱり眺めいいなー」
「さすがに二十八階は高いね。ほら、あれスカイツリーじゃない?」
ちとせも潤にならってダンボールをデスクの上に置き、窓の外を眺める。
「ボク実家が浅草なんだ。あのあたり」
「へぇ、そうなんだ。でも潤の場合『実家は空の上、わたあめのお城だよ』とか言ったほうが似合うと思うなぁ」
「なんだよそれ、サン○オキャラかよー」