俺様上司は溺愛体質!?

「真屋さん!」

 第三のドアを勢いよく開けると、真屋時臣と潤が神妙な表情で向き合っていた。
 例の、今は無くなってしまった機械の話だろうか。
 気にはなるが今は自分の頭にあるふわふわしたアイデアをアウトプットするのが先だ。

「ちーちゃんお帰り〜。髪がくしゃくしゃになってるけどどうしたの?」
「はあっ、はいっ、えっと、二人にっ、話したいことが、あってっ!」
「とりあえず座って茶でも飲め」

 息も絶え絶えなちとせを椅子に座らせ、代わりに真屋時臣が立ち上がった。

「確か客からもらった紅茶がある」
「あ、だったらボク淹れますよ。お菓子もらってるんで、一緒に出しますね」

 紅茶の缶を真屋時臣から受け取り、潤はいそいそと第三を出て行く。
 すぐ隣に給湯室があるのだ。


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