甘く苦い、毒牙に蝕まれて
でも、いいんだ。
教室でぼっちでも、僕には……。
―キーンコーンカーンコーン
「やっと昼休み~」
「早く購買行こ!」
昼休みになって、僕はお弁当と水筒を持って教室を出た。
3組の教室を覗いて、すぐにまひろちゃんの姿を見つける事ができた。
女の子2人と、楽しそうに話してる。
僕はズカズカと3組の教室に入って、
「まひろちゃん」
と声をかけて、肩を叩いた。
「真守くん……」
「お昼、食べよう」
「あ、じゃあ、また後で話そうね、まひろちゃん」
「うん……」