甘く苦い、毒牙に蝕まれて



昨日、あんな言い方しちゃったわけだし。


普通に考えてバレてるよね?



私の、万桜への気持ち。




「わ、私……あの」



でも、なんか……。

こういう話、真守くんにはする気になれないな。



言葉に詰まって困ってると、背中を勢いよく叩かれた。




「おっはよー!まひろ」


「あ、万桜。おはよう」



万桜が現れて、内心かなりホッとした。




「こんなとこで突っ立って、何してるの?2人で……」


万桜は怪訝な顔をしながら、真守くんを見た。



一瞬にして、私達の間に不穏な空気が流れたのがわかった。



< 104 / 200 >

この作品をシェア

pagetop