甘く苦い、毒牙に蝕まれて
「ちょっとジュース買ってくるね」
「行ってらっしゃーい」
お弁当を食べ終えて、お茶が足りなかったのでジュースを買いに席を立った。
廊下を歩いて、1組の前を通った時、何気なく足を止めた。
1組は真守くんのクラス。
いるかな、と思いながら教室を覗いてみると、すぐに見つける事ができた。
机をつっくけて、男の子3人と話している真守くん。
会話の内容までは聞こえないが、楽しそうにしているように見えた。
「……なんだ。ちゃんと、楽しんでるんじゃん」