甘く苦い、毒牙に蝕まれて




いつから、だっけな……。


真守くんを鬱陶しいって、感じるようになったのは。



私にとって真守くんは、同い年だけど、弟みたいな存在だった。




どこに行く時も、ついて来て。


何する時も、私の真似をする。



そんな真守くんを最初のうちは可愛いと思ってた。




でも大きくなるにつれ、いつもいつも私にベッタリな彼を鬱陶しいと思うようになった。




いっつも私のそばを離れてくれない。


私に執拗につきまとって、依存して……束縛する。



『真守くん、大好き!』


小さい頃は口癖だった、このセリフ。

でも今はもう……。



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