甘く苦い、毒牙に蝕まれて
ずっとこのままだと思ってた、日常。
でも、いつも通りのはずだった日常は変化しつつあった。
ゆっくりと、着実に……。
「ほんっと最悪……マジで気持ちが悪いっ」
中庭のベンチで、ご飯を食べ終えて一息つきながら愚痴をこぼした。
「何か、あったの?」
「変なのに絡まれた。男のくせにベタベタと触ってきやがった……」
「そ、そうなんだ……」
2人だけの、この空間。
落ち着くな。
ずーっとこの時間が続けばなぁ……。
「近藤くん」
いきなり、横槍が入った。