甘く苦い、毒牙に蝕まれて
悪い意味で目立ってるな、私達。
こういうの……すっごく嫌。
「何そんな怒ってんの?まひろが困ってるじゃん」
「如月くん……」
私達の間に割って入ってきた如月くんが、救世主に見えた。
案の定、真守くんは「……誰?」と言いながら警戒心むき出し状態に。
「今日、うちのクラスに来た転校生なの……如月万桜くんっていう子で」
「まひろちゃんの事、呼び捨てしてんだ」
どんどん不機嫌になってる。
怖い……。
「で、キミは何でまひろに怒ってるの?大声出して、みっともないよ?」
私とは対照的に如月くんは平然としてる。