甘く苦い、毒牙に蝕まれて
下唇を噛みしめて。
走って、泉川から逃げた。
あんな奴の言う事なんて気にしたくない。
忘れるのが1番なのに。
いつまで経っても、泉川に言われた事が頭にこびりついて離れてくれなかった。
「……なぁ、近藤」
「げっ……」
次の日、まひろちゃんと一緒に学校に登校して、教室に入った瞬間に最悪な事が。
「何だよその反応。失礼な」
多崎が声をかけてきた。
こいつ、嫌いなのに。
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