正義の味方に愛された魔女3

「あのですね、私は石川沙耶と言います。

このお店のアルバイトです。
ネットショップに名前を載せるほど責任ある立場ではありませんから、HPのどこを探しても書いてないです。

貴方が私の名前を知らなかったのに、私が貴方の名前を知ってたはずないじゃないですか。

今日お店で初めて会ったんですからね。

洋食屋さんで目が合ったり笑いかけたり、そんな事は記憶にありません。
嘘つきは泥棒の始まりだし、妄想は病気の始まりですっ。

私が言ってた素敵な『はやとさん』は、ここにいる内田隼人さん。
この、オーナーの息子さんです。

ネットに中傷を書いても、誰かが嫌がらせをしているとしか思いません。
しかも、私に気付かせたいために百合さんの悪口を書くなんて、許せません!」


「いしかわ、さや、さん…かぁ…。
さやさん、かわいい名前」


そうじゃ無いでしょ!そこしか聞いてないでしょ!
せっかく沙耶ちゃんが力説したのに……。
自分のしたこと全然反省してないね。


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