正義の味方に愛された魔女3
今日は緊急事態が発生したのでジムは休んだ。


母さんちで沙耶ちゃんと夕食後、駅まで送って行くことにした。


「すみません隼人さん、今日は百合さんのお宅に何か用事があったんじゃないですか?」


「いや、近くのトレーニングジムに行くだけだったから。
今日じゃなくてもいいんだ」


「へー、隼人さんジムに通ってるんですか?
荒川さんみたいに筋肉付けるんですか?
そのままでもスラッとしてて素敵ですけどね、細マッチョになったら、またまたカッコ良くなっちゃいますね」

《目の保養なんて…もうそんなんじゃなくなりそう…。
好き…になっちゃってる…》


「……あ、あのさぁ……素敵じゃないよ?俺。
ちょっと細すぎるから鍛えようと思って。
龍二さんに健康的なストレス発散法をアドバイスしてもらったし」


「ストレス発散ですか……。
ストレス、溜まりますよね。欲求不満になってさっきの人みたいに爆発したら大変です。
適度に楽しまないと。遊ばないと、ですよね」


そうそう、性犯罪に走……ったりは、しないぞ俺は!
遊びで楽しんだり、しないし……って、
たまに無自覚で真意を付いてくるんだよな…。

今まで俺を好きになってくれた女の子と話していても、
こういう空気にはならなかった。

この子は俺の特別なのかも知れない……。




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