正義の味方に愛された魔女3
3 一日一回の約束
マスコミで、
『大手証券会社と政治家数名の癒着が、ハッカーの個人情報漏洩によって暴かれた事件』
が騒がれ出した日の翌朝、龍二は疲れきった表情でご帰還なさった。
4泊5日、お疲れさまでした。
「ただいまぁ~。百合ー。今日は一日休みだよぉ……」
ベターッて……なるよね、そりゃ。うんうん、よしよし。
「お帰りなさい龍二。疲れたでしょう。
お風呂入って寝るよね?朝御飯食べる?」
「百合、食べる」
疲れは?疲れはどこへ?…呆れた顔をしていると、
「疲れマラって知らないか?」
いや、龍二はそっち方面の疲れを知らないと思うよ…。
どうせ言ってるだけだよね、疲れてるんだから…と思ったら、
お風呂入って速攻、姫抱っこでベッドへ直行?!
「あ……いやぁ……んっ…ちょっと……ぁう……」
《足りなかったんだよ。百合が。
4日も帰れなかったんだぞ?
もう俺エロオヤジでいいから早く……。》
…もぅ。
本当に疲れを知らないなぁ……。
お昼に二階へ様子を見に上がると、まだぐっすり寝ていて、
閉店してから夕食を作っていたらだいぶスッキリした顔で起きてきた。
「腹へったぁ。ゆうべから食ってないんだ。断食なんて俺には無理だよな」
「そんなことしなくていいでしょ。
はい!しょうが焼き定食二人前、お待ちー!」