恋するサクラ
運命の日



 次の日の昼休み、会社の前のパン屋にサンドイッチを買いに行き、帰ってくると、真紀が飛んできた。

「桜!桜!「海野 貝」!」

「え?な、なに?」

「「海野 貝」が来てる!」

「うそ!」



 部長は、彼と話をしていて、私を指差した。

 何?

 私に用事?

 何の用事???

 彼は、真っ直ぐ私の方に向かってくる。



「あなたが「森野 桜」さん?ここの会社のイラストの担当の方ですよね?」

 それは、あの角でぶつかったあの日の会議で、正式に私担当になった会社のパンフレット。

 なぜこの人がこの会社のパンフレットを?

「昨日お会いした時、そうだとわかっていれば、店まで来ていただいたのに」

「あの、話が見えないんですが……」
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