恋するサクラ
「昨日僕、展示会の話しましたよね?ここの会社の展示会のことなんですよ」

「え?ホントですか?」

「森野さんのイラストと、僕の花をコラボさせたくて、お伺いに来ました。どうぞよろしくお願いします」

 なんか頭がパニックで付いて行けないんですけど。

「森野!大きな仕事だぞ!しっかりやれ」

 ぶ、部長~。

 真紀の方をちらっと見ると、ニヤニヤしながら、「チャンス!」などと口を動かす。

「これからよろしくお願いします」

 そう言って差し出された手をそっと握り、イケメンな笑顔を見た瞬間、また鳴り響く鐘の音。

 もういい、ここまで来たら認めよう。

 この人は運命の人!
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