好きは1日3回まで
「ねー、りょうくん数学の教科書貸してー?」
ちゃんと持ってきている数学の教科書を貸してと言うあたし。
「またかよ」
「いいじゃん」
「どうせ教科書にメッセージ書くんだろ」
「あ...えっと...」
ばれちゃ仕方がない。
「ばればれ」
そう言ってりょうくんは自分のロッカーから数学の教科書を取り出し
あたしの頭を軽く叩いてあたしに渡した。
「いたー」
「痛くない」
「はーい」
りょうくんは直ぐに教室に入っては
友達に囲まれた。
羨ましい。
りょうくんがあんなに笑顔なんだもん。
あたしにはあんな笑顔見せないくせにー
なんてブツブツ思いながらも自分の教室に戻った。