生きたい。



「おっはよー!」


私は元気よく教室に入った。


「おはよ。

今日は元気じゃん。」


爽が言った。


「実はみんなにお知らせがあります!」


「え、なになに?」


私はいつもの5人に向かっていった。


「実はね……………」


自分の言葉で伝えなさい。か……………。


「……………私、春休みに遠くにすむおばちゃんちいくの。

だから、春休み遊べないんだ、ごめんね~。」


……………言えない。


言えないよ…。


「なんだ、そんなこと?

俺は全然かわまないけど。」


「ちょっと颯。

少しはさみしがってくれる?」


「むしろせいせいするわ。」


「はぁ?」


「まぁまぁ。

美波、湊は寂しそうだよ。」


爽の言葉に湊に視線を向ける。


「ずっといねーの?」


「……………うん、たぶん…。

ごめんね?」


「しかたねーな。」


「あ、あと携帯も変えるんだ~。

だから新学期まで連絡とらないけど

心配しないでね!」


「は?なんでだよ。

番号まで変えるわけ?」


「うん、心機一転ね!」


ごめん。

嘘ついてごめん。


でもこうしてないと、

今にも涙が溢れてきそうなの…。


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