生きたい。




だけど湊にはなにも言えぬまま

ついに今日、三学期も終わってしまったのだ。


「飯食ってくー?」


帰り道、湊が言った。


「あ、お母さんが湊の分も用意してるよ!

うちに連れておいでって!」


「じゃあ早く帰るか。」


私は湊と手を繋ぎ、家へ向かった。


「ただいま。」


「お邪魔します。」


「いらっしゃい!

湊くん、狭くてごめんね!」


それいつもいってるよ、お母さん。

湊んちと比べちゃダメだよ。


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