生きたい。
友達との出会い。
「お世話になりました。」
翌日、私は1年5ヶ月間入院した病院を出た。
私はお母さんと、佐野さんと一緒に
飛行機に乗って新しい病院へ向かう。
どうせ向こうにいっても変わらない気がする。
だってほら、歩くだけでこの息切れ。
5分歩くのが限界だよ。
「美波ちゃん、ゆっくりでいいからね?」
私は酸素を吸い
たまに脈を図られながら
私は飛行機に乗ってこの田舎町へ来た。
こんな田舎にそんな優れた病院があるのだろうか。
「……………あ、
あそこいきたい。」
私が見たのは小高い丘。
あそこからこの辺りを見渡したかった。
「でも、車椅子なしの美波ちゃんじゃ…」
「佐野さん、お願い。」
もしかしたら
私はもう外に出られないかもしれないから。
ごめん。弱気だけど
今を逃したらもう行けないかもしれない。
私はわがままをいって
時間をかけて丘を上った。