世界を敵にまわしても
進路指導室のドアをノックすると、



担任の平林先生はすでに来ていた。




向かい合って座り、



すぐに面談が開始された。



「佐々木、進路についてはどう考えているんだ?」



面談は、予想通りの質問から始まった。



「それが、まだ決められないんです。



やりたいことが決められなくて。



自分は数学と社会が出来ないってことは分かっているんですけど、



逆に得意な教科を聞かれても特に無いん
です」 




今の状況を正直に話した。
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