【短】嫌いは好きの裏返し
言いながら体を起こしそう言う真尋は多分確信犯だ。
あたしが逃げられないのを知って、そう言ってる。
トロンとした真尋の顔が徐々に近付いてきたため、あたしは目をぎゅうと瞑る。
しばらくして唇に暖かかいものが押し付けられた。
熱のせいかすごく熱い。
「っん、」
角度を変え、何度も何度もキスされる。
「……風邪うつるかもな、」
唇をやっと離され、うっすら目を開けるとニヤリと笑っている真尋が目に入った。