俺様富豪と甘く危険な恋 ハネムーン編
「カンナったら可愛いわね」

「ソフィ、他の女の子、褒めないで」


慌てる栞南に目を細めて笑うソフィア。

そこへ彼女の後ろにいた小柄な女性が出てきて甘えるように腕を組む。

ちょうど栞南と同じような身長だ。白地に赤い大きなドット柄のシャツをウエストの前で結び、かなり短い白のスカートをはいている。

幼く見えるが、年も栞南と同じぐらいなのかもしれない。それに日本語だった。

上目づかいににっこりソフィアに微笑む彼女。

栞南はソフィアの恋人の妹も一緒に来たのだろうかと思ったその時、ぎょっと目を見張った。

ソフィアが「妬いてるの?」と言いながら、腕を絡める彼女の唇にキスを落としたから。


(えっ!? えっ!? どうーいうこと!?)


栞南は困ったように蓮を仰ぎ見ると、苦笑いを浮かべている。


「レン……?」

「カンナ、紹介するわね。私の恋人 ジェシカ・桜子・リーよ」

「こ、恋人って……?」


栞南はソフィアがレズビアンだと思いたくなかったが、事実そうなのだろう。

視線をふたりの腕に向けてみれば女性同士、べったりと腕を絡ませている。
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